その他の文献記載

【先天の精】


① 『中医大辞典』
 腎が蔵する生殖の精のことで、後天の精に対する言い方である。詳細は生殖の精の項へ。 〈生殖の精〉生殖の基本物質。父母から受け継ぎぐもののため先天の精とも呼ばれる。子孫を繁殖する能力や生長・発育と老衰に関係する。その生成・貯蔵と排泄は全て腎が主り、腎精の範囲に属する。

② 『中医日漢双解辞典』
 腎に蔵された精のことで、後天の精と対立させている。

③ 『中医基本用語辞典』 -

④ 『新世紀全国高等中医薬院校規劃教材 中医基礎理論』
 先天の精は父母から稟受した(先天的に受けた)物質である。胚胎を構成する原始物質で、生命産生の本源。

⑤ 『普通高等教育中医薬類規劃教材 中医基礎理論』
 先天の精気:人体を構成し人体生命活動を維持する気の根源であり、父母生殖の精に由来し、胚胎を構成する原始物質。父母より受け継ぐ(ものの)ため、先天の精気と呼ばれる。

⑥ 『全国高等中医薬院校外国進修生教材 中医基礎理論』 -(参照:精)

⑦ 『東洋医学概論(東洋療法学校協会編)』 
 ⅰ.先天の精とは、両親より受け継いだ精のことである。先天の精は生命の素であり、人体の諸器官、組織を構成し、これを成長させていく素となるものである。 
 ⅱ.先天の精は人が誕生した後、五臓の腎にしまわれ、発育・成熟および生殖という基本的な生命活動を起動させる 
 ⅲ.先天の精は、後天の精によって補給され、生きている間は涸渇することがない。この精が気に変化すると、原気となり、臍下丹田のあつまり(三焦の原気)、人体の基礎活力として働く。


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