《 引用文献 》
@腹部が太鼓のように膨張し、腹皮に青筋が浮き出ることを特徴とする病証である。症状としては、腹部が脹大する・青筋がはっきり浮き出る・皮膚は蒼黄色・四肢には浮腫がないといった特徴がある。本病証は、ストレスや飲食の不摂生・過度の飲酒・長期間の虫積によって肝脾を損傷し、脾胃が受傷して気機が阻滞して、気滞血?となり、水湿が不化となって起こる。また黄疸や積聚病から発展して起こることもある。病変の多くは肝・脾・腎の三臓に生じ、なおかつ相互に影響し合っている。これにより気・血・水・痰が腹中に鬱積するため、腹部が徐々に脹って大きくなり本病を発症する。治療は、病機にもとづいて理気?湿・行気活血・健脾利水・滋養肝腎などの治法をそれぞれ採用する。針灸治療では、足厥陰肝経・足太陰脾経・足少陰腎経の経絡の気を調節することが主となる。臨床では、病邪の性質および発病の特徴の相違にもとづいて気鼓・血鼓・水鼓・虫鼓・肝鬱鼓脹・寒湿鼓脹・血?鼓脹・湿熱鼓脹・陽虚鼓脹・陰虚鼓脹などのタイプに分類される。(中医基本用語辞典)
A病証名。@.腹の皮が太鼓のように張り、腹部が膨満する疾患の総称。A.気腸を指す。B.単腹腸を指す。(中医大辞典)
B@病名。単鼓・蜘蛛鼓・脹ともいう。腹部が膨大して腹皮に青筋が現れ、四肢のはれない(あるいはわづかに腫する)病証のことをいう。多くは情志の鬱結・飲食の不摂生・飲酒過度・虫積などにより肝脾が損傷され、気血が?滞し、水湿が運化されなくなっておこる。治法は健運健脾・行血活血・利湿殺虫を主とする。病の長引いたものは陽を傷つけ陰を消耗しているので、脾胃の陽を温め、あるいは肝腎の陰を温めるとよい。邪正の盛衰・病邪の性質・病態の違いにより、虚脹・実脹・寒脹・熱脹・食脹・虫鼓・血鼓・気鼓・気脹・水鼓・○(上が虫でしたが皿)鼓・単腹脹などの名称がある。また出現する臓腑の症候の違いにより、肝脹・心脹・脾脹・肺脹・腎脹・胆脹・小腸脹・胃腸・大腸脹・膀胱脹・三焦脹などの名称がある。『素問・至真要大論』「諸脹腹大は皆熱に属す」A気脹のこと腹部堅く腸満して、中空でガスがたまっているもの。『胃?』参照。B広く腹部の膨大腸満することを主症とする病証。『石室秘録・内傷門』参照。C蠱脹(こちょう)に同じ。『証治要訣』「蠱と鼓は同じ。以てその急実なること鼓の如く、蠱毒の毒にあらざるをいう也。」(中医日漢双解辞典)