【 宗気 】( そうき )
 後天の気の一つ。水穀の精気と自然界の清気が結合し、胸中に集まった気。心肺の活動を支え働きをもつ。  [詳細参照]


@『中医大辞典』
 水穀精微から化生した営衛の気と吸入した大気が一つに合わさりできる;胸中に積もり、一身の気の運動輸布の出発点である。『霊枢・邪客』:“故宗気積于胸中、出于喉?、以貫心脈、而行呼吸焉。"宗気の盛衰と人体の気血運行・寒温調節・肢体活動及び呼吸・声の強弱は全て密接な関係がある。

A『中医日漢双解辞典』
 水穀の精微より化生した営衛の気と吸収した営衛の気と大気とが合して成った気で、胸中に積し、全身の気の運行輸布の出発点でもある。
 @.喉を出て呼吸を行らし、声音の強弱に影響を与える。
 A.心脈に注ぎ気血を行らしてその供給に対処し、また体温の調節と身体の運動に大きな関係がある。《霊枢・邪客篇》参照

B『中医基本用語辞典』
 自然界から、吸入する気と脾胃の消化によって得られる水穀の精気とが結びついて形成されるもので肺で生成されて胸中にあつまる。

C『新世紀全国高等中医薬院校規劃教材 中医基礎理論』
 宗気は穀気と自然界の清気が互いに結合し胸中で積聚した気であり、後天の気の範疇に含まれる。

D『普通高等教育中医薬類規劃教材 中医基礎理論』
 肺より吸入した清気と脾胃が化生した水穀の精気が結合してでき、胸中に聚まる気。

E『全国高等中医薬院校外国進修生教材 中医基礎理論』
 胸中に積もる気。

F『東洋医学概論(教科書)』
 宗気とは、肺において後天の精と先天の気が交わって、胸中(?中)にあつまる気のことをいう(『霊枢』:五味篇) 宗気は、五臓の心と肺(六腑では三焦のうち上焦)に関係が深く、これらの臟の活動を支えている気である(心の拍動を力強く、規則正しく行わせたり、呼吸や発声をしっかりとさせる気)。宗気が不足すると、呼吸の異常(少氣、短氣など)が起こったり、五声に力がなく、細くなったり、心の拍動が弱まったり、規律性を失ったり(脈の結、代など)する。